笑顔が忘れられないサイパンでのドライブ

私は一時期海外旅行に凝っていました。今は仕事の都合でまとまった休みをとりにくく、なかなか機会がありませんが、その頃は貯金が貯まったらすぐ海外に行ってしまうような状況でした。

当然のことながらどの旅行にもたくさんの思い出がありますが、中でも友人たちと行ったサイパン旅行には特別な思い出が残っています。サイパンは参加者全員にとって初の海外旅行だったのです。

事前にあれこれ調べた結果、パックツアーに決めました。宿泊先と朝夕食のみ決められていて、残りは自由行動です。もちろん添乗員はつきません。

計3名で行ったのですが、そのうち1人のパスポート取得がギリギリとなってしまい、みんな冷や汗ものでした。出発前からトラブル寸前という憂き目に遭い、先が思いやられるなと感じたものです。

そんな予感が的中するかのように、到着直後台風に見舞われてしまいました。土地柄台風の通過が多い場所なのは知っておりましたが、まさか自分たちを出迎えるかの如く来襲するとは思っていませんでした。結局、約1日半ホテルに缶詰め状態で過ごすことになり、かなりうんざりしてきました。

ようやく台風一過で気分も晴れたので、まずは車を借りてドライブすることになりました。ところがホテルで案内してもらったレンタカー会社から手配された車は左ハンドルでした。

私を含めた3人のうち、左ハンドルを運転した経験がある者はいません。仕方なく交替で運転することになりましたが、悪いことに車線までも左右逆で日本と正反対でした。誰も旅行前にそんな重要なポイントをチェックしていなかったのです。

直進中はまだ良かったのですが、交差点での左折などは目も当てられません。事故こそ起こしませんでしたがとても観光気分ではなく、ホテルに戻った頃はみんなへとへとに疲れてしまいました。

翌日からはマリンスポーツを楽しみました。シュノーケリングやジェットスキーなど、日本ではなかなか味わう機会がなかったので、みんな童心にかえって大はしゃぎできました。

旅ならではの時間を満喫し、交通状況や車にも慣れた頃には真っ黒に日焼けして、それぞれが現地の人と見間違うかのようでした。

トータル5泊6日の珍道中でしたが、今でも友人たちの笑いや驚きの表情が忘れられません。

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